拡散ドーピングオブジェクトのパラメータの意味?


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DEVICEにおいて拡散ドーピングオブジェクトのパラメータの意味についての質問がしばし見受けられます.このポストではそういった質問に答えるのを目的としています.
DEVICEの拡散ドーピングオブジェクトは,半導体中のドーパントの拡散現象をモデル化するための解析的な式を用いて,現実的なドーパント分布の生成を可能にします.いくつかのパラメータで,拡散ドーピングオブジェクトによって生成されるドーパント分布を制御します.

  1. dopant type: ドーパントのタイプ(p型/n型)を決めます.
  2. surface face: ドーパントが注入される面を選びます.
  3. junction width: ドーパント分布領域を決定します.分布のピークから最低値までの範囲です.
  4. distribution function: 拡散分布を記述するための関数を選びます.ガウシアン関数か相補誤差関数が選べます.
  5. concentration: ドーパント濃度のピーク値を決定します.
  6. ref concentration: ドーパント濃度の参照値を決定します.この値は与えられた分布関数の最小値に用いられます.

ドーピングオブジェクトの内側では,接合幅の長さに渡ってドーピング濃度はピーク値からリファレンス値まで分布します.以下の図を参考にしてください.

  • 濃緑の面はマスク開口部であり,ドーパントが注入される部分です.“source face”オプションで任意の面に設定が可能です.
  • 緑のボックスはドーパント濃度がピーク値となっている領域です.ボックスの外側は外枠に向かってドーパントが拡散していきます.
  • 緑のボックスから外枠までの距離が接合幅です.
  • ドーパント密度はこの接合幅に渡ってピーク値からリファレンス値まで減衰(ガウシアン関数/相補誤差関)します.
  • 従って外枠部でのドーピング密度は,(ドーパントが注入されている部分を除き)リファレンス値と等しくなります.