大きなリング共振器を解析する際の最適な方法


#1

こんにちは、

半径100um程度の大きなリング共振器を解析したいのですが、何か最適なアプローチはありますか?
ありがとうございます。


#2

確かに,例えば波長1.55umにおいて,半径100umのリングはFDTDシミュレーションの上限に近いでしょう.しかしながら,いくつか方法はあります.

  • varFDTD
    FDTDの代わりにMODE SolutionsのvarFDTDソルバー(参照)を用いるのが,このような大きなリングをシミュレーションするための一つの方法でしょう.この2.5次元ソルバーは,2次元計算と同程度の計算負荷で3次元の平板構造を計算することができます.varFDTDを用いたリング共振器のシミュレーション例も用意されています.この例を用いてシミュレーションを開始する前には,memory reportを確認してシミュレーションに必要な計算領域がPCに十分残されているかどうか確認してください.また,このような大きなリングを解析するのにはシミュレーション時間を長くする必要があることにも注意が必要です.デフォルトの1000fsでは短いでしょう.
    しかしながら,さらに大きなリング共振器をシミュレーションしたい場合は,varFDTDを用いるのは最適とはいえません.

  • FDTD, FDE, INTERCONNECT
    さらに大きなリング共振器を扱う場合,FDTDやvarFDTDでは事足りません.その場合,リング共振器デバイスをいくつかの要素に分けてシミュレーションを行い,得られたそれぞれのデータをINTERCONNECTにインポートしてシステムシミュレーションとして扱うのをお勧めします.

    (1)Coupling region (FDTD)
    まず以下のスクリーンショットのように,リング部のシミュレーションを行います.これは,結合領域の散乱行列を得るためのシミュレーションです.結合領域だけのシミュレーションであれば,FDTDで十分扱うことができるでしょう.もしさらに情報が欲しければ例を参照してください.

    (2)Bent waveguides (FDE)
    FDEソルバーを用いて曲げ導波路をシミュレーションします.このシミュレーションでは,実行屈折率や郡屈折率さらには損失などの導波路特性を返すことができます.
    (3)System simulation (INTERCONNECT)
    結合領域の散乱行列と各要素の導波路特性が得られれば,それらをINTERCONNECTにインポートしてシステムシミュレーションを行うことができます.このシミュレーションは正確であるだけでなく,FDTDなどを用いてリング共振器全体を解析するより大幅に時間短縮が可能です.