、シミュレーション時間について


#1

それぞれのシミュレーションにおいて、シミュレーション時間はどうすべきでしょうか?


#2

FDTD
Solutionsは時間領域ソルバーです.短い光パルスを解析領域に入射し,そのパルスが領域を完全に通過し切るまでシミュレーションは続きます.つまり光源から解析領域の終端までの距離をパルスが伝搬するのにかかる時間よりも,シミュレーション時間は長くなければならないということです.

例えば,伝搬距離が5umで解析領域内に屈折率が3.5の金属がある場合,光パルスが領域終端まで伝搬するのにかかる時間tは,t = 5e-6/c*3.5 sec = 58 fsとなります.つまりこの場合,シミュレーション時間は最低でも58 fs必要ということです.

ここで,光は一般的に構造物のあらゆる面で反射するため実際の伝搬距離は解析領域の長さよりも長くなることに注意が必要です.その場合当然シミュレーション時間は長くなります.ですので上記のモデルの場合58 fsは目安として考え,実際には余裕をみて100fs程度を用いることをお勧めします.

また,シミュレーション中は解析領域内の残留光エネルギーのデータは保持され,その光エネルギーが初期値の1e-5倍になるとシミュレーションは自動的に終了することにも注意が必要です.従って,たとえシミュレーション時間の設定を十分長くしたとしても,光パルスが領域を完全に通過しきった段階でシミュレーションは終了します.とは言えシミュレーション時間を長く設定すると,ソルバーはその長さにに応じて見積もった終了時間を表示します.反対に,シミュレーション時間の設定が短すぎる場合,シミュレーションは最後まで行われず結果は間違ったものになります.