対称と反対称境界条件


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対称と反対称境界条件

目標

対称境界条件は、シミュレーション領域の中心を通って対称な面をもつ電磁場の場合に使用されます。
対称性の利点により、シミュレーション体積と時間は1/2、1/4 または1/8の割合で減少します。

ここでは、対称と反対称境界条件の違いを議論し、シミュレーションで適切な境界をどのように選ぶかを示します。

How to: Take advantage of symmetry (YouTube)
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対称境界での電磁場

電磁場が対称面をもつとき、電磁場のある成分は、対称面で0でなければなりません。対称境界条件は、その対応する電磁場成分を0に設定します。次の表は、各対称オプションで電磁場成分を0とするリストです。

0でない場の成分は、次の図に示されています。水色の矢印は電場を表し、緑の矢印は地場を表します。

対称規則(Reflection symmetry rules)

電磁場は、対称面でのふるまいに関して、ある対称規則に従わなければなりません。対称規則は、下の図で示されます。

上記の対称規則は、モード光源でモードの対称性を決定する時や、キャビティのモードの共振を決定する場合に役に立ちます。下の図は、モードの電場成分の実数部Ex とEyを、モード光源で計算したものです。伝搬方向は、+Zです。Exが、シミュレーション領域のそれぞれの半分で同一の符号をもっていることに注意して下さい。Eyは、それぞれの半分の領域で反対符号を持っています。Eyは、対称面を通して0になっています。

対称規則を使用することにより、X=0で反対称面とし、Y=0で対称面とするように決めることができます。したがって、x min境界条件は、anti-symmetricと設定し、y-min境界条件としてsymmetricと設定されなければなりません。

周期構造に対する対称境界条件

周期構造を通過する電磁場は、構造の周期の中心で対称と反対称面をもちます。したがって、次のように境界条件を設定して下さい。
1)allow symmetry on all boundary conditionsのオプションを選択して下さい。

2)上記の対称条件に従って、symmetric またはanti-symmetricを、minimumとmaximum boundary conditionsに設定して下さい。(実際は、境界条件は両方ともsymmetric、または両方ともanti-symmetricとなります。)

下の例を参照して頂き、Setting A からSetting Bに変更すると、周期構造に対する設定となり、計算に必要な時間は4分の1となります。ご注意いただきたいのは、この設定は構造と電磁場が両方とも対称的で、周期的である場合のみ適応できるということです。

光源の正しい対称オプションの選択

このセクションでは、光源がシミュレーション領域に照射されるFDTD Solutions と、 MODE Solutions’ propagatorに適用されます。
ほとんどの光源は、電場または磁場の偏光を色付矢印で表示しています。

対称境界条件には、同様の色が使われます。
• 対称境界条件は青です。
• 反対称境界条件は緑です。

次の図は、光源偏光を基にした、正しい対称条件の選択方法を示します。

•光源の偏光方向が、対称平面に対して接線方向の場合は、対称性を同一の色に選択して下さい。
•光源の偏光方向が、対称面に対して垂直の場合は、反対の色の対称性を選択して下さい。

次の三角形構造の例では、X座標に1つの対称面が存在します。光源の偏光(青)方向は、X境界に対して接線方向です。従って、X min boundary conditionを、Symmetricに設定します。
このシミュレーションは、対称性を使用しないシミュレーションより2倍の速さで実行されます。光源の水色の矢印が、領域のへりに沿って同じ色になっていることに注意して下さい。

次の例は、X座標とY座標に2つの対称面をもつシミュレーションです。光源の偏光(青)は、X境界に対して垂直で、Y境界に対して接線方向です。したがって、X min boundaryにAnti-Symmetricを設定し、Y min boundaryにSymmetricを設定して下さい。
XとY max boundary conditionは、そのままにしておいて下さい。このシミュレーションは、対称境界条件を使用しないシミュレーションより4倍速くなります。光源の水色の矢印が、水色の領域の端に沿っていて、緑色の領域に対して垂直になっていることに注意して下さい。

警告: 間違った対称性の使用
対称境界条件を使うとき、間違った対称性を選択してしまう場合があります。間違った対称性の選択をしても、警告メッセージは表示されませんが、シミュレーション結果はまったく正しくありません。正しい対称性を使用したかどうかの最も簡単な確認は、対称性を使用しないシミュレーションを再度実行することです。設定が正しい場合は、両方のシミュレーション結果は同一になります。もし両方の結果が異なる場合は、対称性の選択を間違っていることになります。

注意: シミュレーション領域間隔
対称性を使用する場合でも、シミュレーション領域のサイズを変更してはいけません。対称境界条件が使用されると、シミュレーション領域の半分は自動的に青か緑で覆われ、その領域が直接計算されないことを示します。

注意: データの展開
またはのようなスクリプトコマンドは、境界条件の対称規則にしたがって、場のデータを自動的に展開します。この展開は、シミュレーション領域全体のデータを画像表示として生成しやすくなります。ただし、シミュレーション領域の半分しか実際は計算されていません。したがって、実際にシミュレーションされていない領域のモニターは、記録されたデータがありません。これにより、対称性が適用されると、ある解析グループでは正常に機能しないかもしれません。