DEVICE 固体中の熱伝導

heat

#1

DEVICE 固体中の熱伝導

問題定義
この例題では、固体中の定常状態と遷移状態での熱伝導がシミュレーションされます。 シミュレーション結果は、解析的計算と比較されます。

固体中の定常状態熱伝導
単一材質
熱ソルバーを使用して解かれる最も簡単な問題は、両端が異なる温度での固体を通る熱伝導の計算です。この問題は、熱伝導率を一定のkとして、解析的に解くことがで きます。このような場合は、固体を通過する熱伝導量は、次の式で計算されます。

ここでQは、Wattsを単位として、固体を通過する熱量です。Aは、m2を単位とした断面積で、kは、W/m-Kを単位とした、熱伝導率です。T1は、固体の一方の面上の温度で、T2は、他方の温度で、単位はKelvinです。Lは、メートル単位で、固体の両端間の距離です。

この問題を数値的に解くためには、ファイルを開いて実行して下さい。このファイルには、両端の異なった温度の直方体シリコン(solid_1)が含まれています。左側の面は、350 Kに加熱され、右側の面は、280 Kに冷却されています。両端の温度は、‘Fixed temperature’ 境界条件で定義されています。1D温度モニターが、空間的温度分布を測定するために、直方体の長手方向に設定されています。
シミュレーションが実行されると、HEATソルバー領域は、シミュレーション結果を保持します。‘thermal’ データセットは、温度分布を与え、‘boundaries’ データセットは、終端でのパワー流量を与えます。
温度分布を確認するために、HEATソルバー領域を右クリックし、下の図を表示するために、ヴィーザライザのthermalを選択して下さい。解析結果と比較するために、ファイルを使用し、温度モニターのX軸に沿った温度分布をプロットして下さい。
このスクリプトは、下の右のようなプロットを生成します。それは、シミュレーション結果と解析的計算結果でのシリコンの正味の熱流量を表示します。

Fig: 1D temperature profile of the slab compared with anaytic values.

シミュレーション結果の温度分布は、温度に対して多少非線形です。一方、解析結果は直線的です。HEATソルバーは、熱伝導率に関して温度依存モデルを使用しており、温度分布の非線形を生じます。この効果を確認するために、materialデータベースを開き、シリコンの熱伝導率の温度依存性をオフにして下さい。シミュレーションを再度実行し、スクリプトも実行して下さい。

二種類材質
次に、シミュレーション内のsolid_2 (SiO2)オブジェクトをenableにし、再度、シミュレーションを実行して下さい。SiとSiO2の熱伝導率は、一定にして下さい。(materialデータベースで温度依存性をオフ) スクリプトファイルを使用し、解析結果の温度分布をプロットして下さい。
このスクリプトは、シミュレーション結果と解析計算結果の正味の熱流量を表示します。シリコン内の温度変化は、SiO2と比較して、高い熱伝導率を持っているので、SiO2における温度変化よりかなり小さくなっています。

Fig: 1D temperature profile versus analytic values.

固体内の遷移熱伝導
この例では、時間t = 0 sで、直方体のSiO2温度を、室温(300 K)とします。次に、時間t = 1 usで、直方体の左側を加熱し、400 Kの一定の高温にします。直方体の両端の温度差は、熱伝導を引き起こし定常状態に達するまで、直方体の温度分布は変化します。
直方体の温度分布評価は、ファイルを実行することによって、シミュレーションされます。
熱流量は、直方体が過熱された初期は高くなっています。直方体の温度が定常状態に達すると、下の図のように、熱流量は一定の値に近づきます。
この図を表示するためには、HEATソルバー領域を右クリックし、boundariesを選択して下さい。P_left以外は削除して下さい。
チャート設定を開いて、‘log10y’ を選択し、軸制限をx min = -0.0001, x max = 0.005, y min = 0.01, and y max = 10に設定して下さい。


Fig: Schematic showing the oxide slab and the temperature variation with time.

Fig: Transient heat flow through the oxide slab.
同様の遷移問題は、直方体の熱伝導率を、温度変化に対して一定に保って、解析的に解くことができます。これは、SiO2の熱伝導率の温度依存性を故意にオフにしたシミュレーションに 対応します。
スクリプトファイルは、シミュレーションが実行された後、直方体の異なった時間の異なった位置の温度分布を、解析結果と比較しながらプロットします。

Fig: Transient behavior of the 1D temperature profile.

Fig: Temperature at location x = 60 micron as a function of time.